2008年 4月14日 小堺 高志
「出ちゃったよ!」と
原ちゃんも持病のヘルニアが出てきたようで、今月末にMRIの検査だそうだ。そういう訳で今回は薬がないと滑れないと言う二人の病人を連れてマンモスに向う事となった。私は付き添いの看護士か?
そもそも私に言わせれば通風は美味いものを食べて飲んで来た人に多く出る贅沢病である。ビールはプリンタ体を作るからもっての他である。
シャモニーに着くと菊池さんが待っていた。それから2時半までまた長い夜の宴会。
懲りない面々が起床したのは8時を回っていた。このところ暖かい日が続いている。外は雲ひとつない快晴である。さー行ってみようか!10時少し前にゲレンデへむかう。
びっこの
バスを降りてびっこの
スキー靴を履いたらギブス効果で、
びっこを引きながらゲレンデに向う佐野さん
スタンプアレーのリフトラインで嘉藤さんが声をかけてきた。今日は鈴木さんの奥さんと一緒である。一週間くらいマンモスにいたそうだが、今朝はカナダのナショナルチームと一緒に滑っていたと言う嘉藤さん、やはり リフトの上から見る滑る姿は上手い。去年から比べるとかなり体重を落として身軽になりスマートになったのがわかる。雪質は春のコンデションで朝の硬い雪質が時間とともにどんどん軟らかくなる。
アッパードライクリークに向うとちょうどいい具合に解けた雪は滑りやすい。2本目、私はリフト左側のあまり人の滑っていない斜面へ。ここはまだ硬くて荒れたままなのでスキーにがたがたと振動がくる。
上にいる3人にここを避けてもっと左に向かうよう、合図を送るがなぜか
フェースに戻ったところで原ちゃんもヘルニアの痛みが出てきたそうで、病人二人はピットイン。私は菊池さんとメインロッジに降りて来期のmvpシーズンパスを買う。576ドルである。まだお買い得であるが去年より50ドルほど値上がりした。今日のゲレンデがいつもより空いているのはガソリンの値上がりも絶対に影響していると思う。
午後からゴンドラで山頂にあがる。無風で雲ひとつない青空がまぶしい。私は3人と別れてゴンドラの下にあるクライマックスという急斜面にむかう。ちょっとアイシーで大きな瘤があり、あまり良い斜面ではなかった。下で3人と落ち合うと、ビキニ ラン フロム ザ トップ と言う催しがあって、何人かのビキニ の女性が 午後1時に山頂から滑りおりたらしい。先頭を行った原ちゃんだけが5人ほどのビキニ美女軍団を見たが、他のメンバーは見逃したと言う。
ウエストボールのパンプ斜面を2本ほど滑るが、大きな瘤があり、飛ばされる。雪は軟らかくモーグルには良いコンデションのはずだが今日はスピードに足が付いていけない。原因はだいたい想像できる。スキーに来る3日ほど前からモーグルに備えトレーニングで急激な負担を太ももに与えたため、太ももが疲労していて踏ん張りがきかない。トレイニングはもっと早くからやっておくべきであった、調制ミスである。
2時くらいに、先に私だけレッドウイングに向う。ここは傾斜も瘤もウエストボールよりかなり易しい。しかしスキーが走るので付いて行くのに大変である。4本ほど滑ってやっと少し慣れてノンストップで下りれるようになったところで今日はおしまい。
青空のもとで気持ち良いい。温められた
今回の夕飯は原ちゃんが前からリクエストしていた酢豚である。昨夜から下ごしらえをしていたので楽である。仕上げに温めてとろみを付け大きなフライパンで8人前くらい大量の酢豚の完成である。
私としては明日の朝か昼にも食べられるくらい酢豚を作ったつもりであったが、好評でワインを飲みながらどんどん減っていく、そして結局全部食べつくしてしまった。
空瓶の山と、後片付けをする感心な酔っ払い達
翌朝も快晴。朝から食欲がある。昨日酢豚を食べつくしてしまったので、冷蔵庫にある残り物で一品つくる。貝柱とジャガイモのバター炒めである。食べ終えた
今回も次々とエッセイのネタを提供してくれる
キャニオン エックスプレスから5番に乗り継ぎ、ソルチュードを滑る。グルームしてある斜面は滑り易い。
小休止の間に私はウエストボールのバンプの具合を見に行く。まだ硬くてだめである。モーグルはあきらめて、23番で山頂にあがり、コニースを下りる。今週末はここのすぐ下からコースが作られレースが行われている。そろそろ全米のスキー場は閉められ始め、レーサーたちがまだ雪のあるマンモスで合宿しているようである。
裏側の25番に下りるとここは早くから陽に照らされていたので丁度良い具合になっている。
イーグルのリフトで戻って、8番リフト降り場に下りる林の中を行く。急斜面で木の間を縫うように下りていく難コースであるが、これまた
5番リフト上の私 5番リフトから山頂を望む 23番リフト
ぶっ飛んでいくレーサー 9番を流す菊池さん 真っ直ぐ下りて来る佐野さん
キャニオンロッジも今月いっぱいで閉められ、滑降可能な面積は半分になってしまう。私は今月後半はニューヨーク、シカゴへ出張のため、しばらくスキーに来られない。
5月一杯はまだ春スキーが出来るはずである。来月からはフィッシングシーズンも始まる。次は体調を整えて万全のコンデションで戻りたいものである。
まだ真っ白いマンモスがバックミラーに消えてゆく。
完