スノーイング     小堺 高志  2009年11月30日

 

今年もサンクスギビィングの4連休が11月26日から始まる。前回のマンモス行きから雪が降ってコンデションが良くなってくれる事を願っていたが結局、降らないまま連休を迎えてしまった。事前の天気予報では今回の連休も積雪の兆候はない。

今回は原ちゃんが行きたいということで総勢4名の予定である。しかし原ちゃんは日曜に用があるので土曜の夕方には帰りたいという「雪も良くないし、良いよ」と私と佐野さんも予定より一日早く帰ることに同意して出かけることになった。

問題はわざわざエル・セントロから来る菊池さんであるが、彼もまた金曜に仕事があるそうでマンモス到着は金曜の夕方である。そして、その翌日の昼には菊池さんを残して我々は帰ることになる。

 

会社を出て、綺麗な夕暮れの中をサンタモニカに向かう。

サンクスギビィングの連休入りの午後はアメリカでも一年で一番人が動くという時間帯である。御多分に漏れずサンタモニカからフリーウエーに乗ろうとすると凄い沈滞。この沈滞時間をやり過ごすことにしてフリーウエーに乗らずにソーテルのカレーハウスに行って夕飯を摂る。

一時間ほどで食事を終え、フリーウエーに乗ったのは7時を回っていた。それでもまだ14番までは混雑していた。ビショップでビールを買ってガソリンをいれマンモスのコンドに着いたのは夜中の1時近くであった。

 

荷物、食材、飲み物等を車から出してコンドへ持ち込む。すでに今回は4日間分、4人分と、かなりの食材の買い物をしてきている。一日予定が短縮されると余ってしまうが、またゲストでも呼べば良い。今回も大量のワイン、酒、焼酎、ビールが並んでいる。ワイン6本、焼酎5本、日本酒1.5升、ビール50缶、さらには菊池さんが何か持ってくるはずであるから、これは絶対3日間では飲みきれない。

どんな飲んべえか、と思われるだろうが、上手く出来たもので最近もう何年も、私は二日酔いをしていない。二日酔いをするほどの量を飲む前に寝てしまうからである。人はこれを酒が弱くなったと言うのか?若い頃のように一晩中このペースで飲めたら身体をこわしてしまう。飲んですぐ睡魔が襲うのは一種の自己防衛本能かと思っている。


久しぶりの原ちゃんの参加でマンモスに向かう

 

3時まで飲んで翌朝、スキーに行くのにビールと焼酎のお湯割を魔法瓶に詰めて出かける用意をする。マンモスに来た時だけ許される昼間からのスキー場での宴会は一番気持ちよく酔える時間かもしれない。

今日は帰りにロビンのスキーショップによってくるので、佐野さんも春に買った新しいスキー靴をバインディングにアジャストしてもらうために持ってでる。

 

青空の中を気持ちよく走り、もうすぐ着こうという時、佐野さんが「バックパック忘れた」という。佐野さんのバックパック(リュックサック)には今朝用意した焼酎、ビール、おつまみが入っている。もう取りに戻るのもいやである。「佐野さん、スキーを忘れても人様に迷惑かけないが、ビール、焼酎を忘れたら皆に迷惑かかるでしょう」でも、原ちゃんが3缶、私が一缶のビールは持っているので、これでやり繰りするしかない。スキー忘れても、ビール忘れるなは我々の鉄則である。一日目の朝から、早々に佐野さんは話題を提供してくれた。なんともスキー三昧に欠かせない役者である。

 

スタンプアレーに着くと意外と駐車場は空いていた。雪が降らないので連休でもスキー客が来ない。腰の痛い原ちゃんと足首の痛い佐野さんをリフトのまん前で降ろす。その後、私が車を止めて歩いて戻るという算段であるが、荷降ろしを終え、車を動かそうとしたらラッキーなことにちょうど目の前の絶好のスポットが空いた。

 

まずはフェースの裏に回って下まで滑ってみる。雪質は前回とほとんど変わらぬ人工雪がメインであるが、前回の時よりスタンピアレーの広いコースと初心者用のコースがオープンしている。

病人の二人は結構滑れているようにみえるが、一本滑ってすぐに中腹のマッコイステーションに入って休憩するというので私だけが滑りつづける。マンボ、ブロードウエー、レースコースと3本滑ってマッコイにいくと丁度二人が出てきた。そのままメインロッジへ一緒に滑り降り、もう一度レースコースを滑り降りると、もう原ちゃんが辛そうである。

彼は去年の秋に腰の手術をうけてから、春に一度滑りに来ただけでまだ本格的なスキー復帰は出来ていない。最近は立っていると足がしびれてくるそうで、休み休みのスキーになることは聞いていたが数回滑った後、立っているも辛くなったようだ。マッコイで休むが足の痺れがなかなか治らない。持ってきたビールはすぐになくなるし、原ちゃんは足の感覚が戻るまでまだ動けないと言う。佐野さんが忘れてきた償いにバーで生ビールを買ってくれた。




快晴でスキー日和

 

佐野さんが菊池さんに電話をすると「明日は、女性のゲストを二人連れて行って良いですか?と聞いてきたのでOKしたよ」とのこと。女性のゲストは久しぶりである。我々の仲間で一番若く独身の菊池さん、そのくらいの活動は大いにして欲しいものである。

 

やっと原ちゃんが下りられそうだというのでスタンプアレーを駐車場へ下りて今日は終了とする。絶好の駐車スポットで車のすぐ側まで滑り降りられるので楽である。スキーを車に積み、座席に腰掛けて靴を履き替えていると、後ろがやかましい。見れば数台横に斉藤(太い)さんが車を止めており、ちょうど滑り終えてあがってきたところであった。もう一人の千両役者の登場である。一緒に夕食しましょうと伝えて我々はロビンのスキーショップに向かう。


一見元気な佐野さんと原ちゃん、佐野さんは靴が履けたし先シーズンより良さそうである。     駐車場で齋藤さんに会う

 

春に頼んでおいたスキーが入っていた。ストックリーのローター72。バインデングをつけてもらうのでピックアップは明日になる。

 

急いで夕飯の用意をする。今日の献立は持ってきた大根の煮付け、豚肉のイタリアン風炒め、エビのピリ辛炒め、サラダ、海老のだしを取った豆腐味噌汁である。

用意が出来たところで斉藤さんも来たのでジャグジーにいくが、入っているのは我々以外に一組いるだけである。例年サンクスギビングの連休はスキー客で満室であるが、今年は今のところ雪のコンデションも悪く不況もあり、宿は何処も20%しか埋まっていないそうである。さらにクリスマス時の予約もあまり入っていないとロビンが教えてくれた。

 

原ちゃんはジャグジーに入ったらいくぶん良くなるかとおもったが、まだ足がしびれている。昨年の手術の結果が出ていないのは手術で神経を傷つけたのか、手術でもともと神経を圧迫していた問題を取り除くことが出来なかったのかのいずれかと思うが、後者であれが再手術という選択肢がのこる。佐野さんがハーバード大学を出たペインクリニックの先生を知っているので、腰痛の分野の権威を教えてもらって、医者を変えセカンドオピニオンを貰うころから再スタートしてみたらと言うのが我々の意見である。

最近私も前立腺肥大の検査を受けた、齋藤さんは昔、女医さんから屈辱的な前立腺検査を受けたといっていたが、私の場合幸い男のドクターであった。前立腺肥大は50歳以上のほとんどの男性が持っているという。とりあえずは心配ないでいいでしょうということであった。

 

部屋に戻ってまずは私が日本から持ってきたお酒「天福」を冷で飲んでみる。これも同級生池田くんの千代の光り酒造がつくるお酒で、造った本人が「これは洋食にも合うと思う」と薦められたお酒である。味わいがあり、飲み口がさっぱりとしているのにコクがある。食べ物にうるさい斉藤さんもこれは美味いお酒だと言ってくれた。

 

食後はDVDをみるも、私はすぐに夢の中であった。


食事とドリンクを楽しみ、 うたた寝する齋藤さん

 

金曜日、朝から雲って風がある。外の草木が揺れている。

佐野さんが昨夜サウナに置き忘れたとおもうリクレーションルームのキーを捜しに行く。なんでも英語のまったく話せないアミーゴを相手に、昨日鍵を置き忘れたことを身振り手振りで説明し、なんと通じたとおもうといって戻ってきた。彼の解釈が確かなら落し物として届け出があったというので、すぐにキーが届けられるはずである。

 

原ちゃんは 今日は留守番。佐野さんは今日から新しいスキー靴である。今日も10時にスキー場に着いたのにリフトから遠くないスポットに車を止めることが出来た。

 

強風のため、全体的に昨日より雪のつきが悪いように見えたが、フェースの表も裏も思いの他良く、エッジがかかる。フットボールを見るため休憩に入った佐野さんを置いて何本か滑り11時半にマッコイに戻ると齋藤さんがいた。彼は火曜に日本から戻ったばかりで、翌日の水曜にほとんど寝ないでマンモスにきている。寝不足と時差ぼけでかなり酷い状態で、昨夜は10時まで我々のところで居眠りしていた。

昼休みの後、齋藤さんに引っ張られてゴンドラで山頂に行き、コーニスを下りることに。これは齋藤さんに一服盛られた。ガリガリのアイシーなコンデションでエッジが効かない。佐野さんが目の前を流れていく。スノーボーダーがコントロールできないまま斜面を滑り落ちていく。

やぱり今回は山頂付近は風で雪が飛ばされていて、良くない。今日はカメラをコンドに置いてきてしまったので写真が撮れない。

ひれ酒の熱燗がなくなったので今日は私が生ビールを差し入れる。

 

斉藤さんの後をトレースしてスタンプアレーを駐車場に向かって降りる。所々硬くエッジが効かないところがある。最初の大回りからショウトターンに入る、このおじさんに付いていくのは体力的にも相当きつい。何しろ相撲取りのような立派な足をしているし、スキーに関して斉藤さんは本当にタフである。まー、それと駄洒落、おじさんギャグがこの人の取り得であるが・・・。

 

 

コンドに戻る前にロビンのお店によってニュースキーをピックアップする。スイスの手造りスキーでストックリーというメーカーのローター72というモデルである。今期ストックリーはローターに力を入れているようで昨シーズンは1種類しかなかったローターに今季は6種類ほどのラインナップを出してきた。私はその中から一番ショートターンとモーグルに適したのを選んだつもりである。まだ斜面は完全にカバーされていないので新雪が降るまでは古いスキーで滑るつもりである。

 

今日の夕飯はハンバーグステーキとサラダ、エビちり、昨夜の残りのイタリアン豚炒め、大根の煮付け、味噌汁である。

今朝の佐野さんとアミーゴのやり取りはやっぱり通じていなかったようで、いまだにキーは行方不明、仮のキーを作ってもらうこととなった。

 

7時近くなってやっと菊池さんが到着。皆お腹をすかしているので早速乾杯。

ゲストは中野さんと石山さん。菊池さんが始めて参加した山登りの会で知り合い、以前からマンモスに来たかったというスノーボーダーである。しかし、エル・セントロに住んでエルエーの山のぼりの会に参加する人が居るとは。毎週末遠出している菊池さんくらいであろう。

 

受け役の斉藤さんがいるので、今日は私が盛り上げ役である。

このスキー三昧は元々私が佐野さんとスキーに行き始めたところから始まる。原ちゃんは10年くらい、菊池さんは4年目である。齋藤さんは6年位前に出会った嘉藤さんグループであるが会えば必ず一緒である。

今日も4人分の夕食のつもりが7名になった。佐野さんがよくゲストを拾ってくるので慣れた物である。食事係りの私は急に人数が増えても2倍までは大概対応できる。スキー三昧の創立者であり、シェフであり、記録係のライターでもある私以上の重要メンバーはいないことになる。酔っ払った原ちゃんが私に何か文句を言っているが無視、無視。ここで仲間になっているということはスキー三昧の仲間に入れてもらっているということなのである。よって、齋藤さんも何か言ってるようであるが無視、無視。
大概の文句はスキーエッセイの中で私が自分だけ良い子になっているといったことであるが、それが何か?これは私のウエブサイトですから。
でも皆、実は私のエッセイを楽しみにしているのが分かる。

 

今日のメイン料理、ハンバーガーステーキは私の自信作。豚と牛のひき肉に塩コショウ、玉ねぎ、たまご、小麦粉、バターを練り込み、炒めた後、赤ワインをまるまる1本使ってドミグラスソースとケチャップ、隠し味でお醤油を入れて2時間ほど煮込んでいる。

 

夜になって激しく雪が降り出した。出発前に調べた天気予報ではそんなことは言ってなかったのである。人数が多いので、佐野さんは斉藤さんのモーテルに移動して泊まり明日の朝戻ってくると言う。



ニュースキーとゲストの女性を交え乾杯
 

朝起きると外を見て驚いた。昨夜から降り始めた雪が20cmほど積もっている。スキーヤーが待ち焦がれた20CMの新雪。外に出てみると靴がすっぽりと埋まる。かなり気温が低いが風がなく良いスキーが出来そうである。嬉しいが、予想外の雪である。今回私はスノーチェーンを持ってきていない。齋藤さんが来てくれたので4輪駆動の菊池さんの車とチェーンをつけた齋藤さんの車でまずはロビンのお店に女性二人のスノーボードをレンタルに行く。一昨日、私の今シーズンは終わったと言っていた原ちゃんもこの新雪を見て行くと言う。

私がまだ何も言っていないのに齋藤さんが私のニュースキーを勝手に積み込んでくれている。でもこの新雪ならニュースキーを使えそうである。



天気予報にもなかった、突然のスノーイング
 

出掛けにまた激しく雪が降りだした。午前中は雪の予想である。雪が降る中、前を行く斉藤さんの車を菊池さんの車で追う。道路はかなりつるつるの状態でザ・ヴィレッジまで緩やかな斜面が続き、カーブを描いてから信号がある。その信号の手前で斉藤さんの車が滑ってコントロールを失い右道路わきの雪の中に突っ込んだ。チェーンを付けていたが、かちかちの路面でこの状況下ではちっとスピードも速かったようだ。雪の中に突っ込んだだけで車も大丈夫だし、バックして雪から抜けだせばいいので私は車の中で高みの見物である。シャベルでタイヤの手前の雪をかき、5分ほどで脱出できた。除雪はしてあるがそれが返って凍結した路面を出すことになり、歩いてもつるつるの危ない状態になっている。



雪かきをして出発してまもなく齋藤さんの車がコースアウト
 

ロビンのお店で菊池さんがシーズンパスをコンドに忘れたので取りに行くと言う。「え、忘れたのは佐野さんじゃなくて、菊池さん?」と思わず聞き返してしまった。

女性陣と齋藤さんを残してキャニオンロッジに戻り菊池さんのシーズンパスをピックアップしてそのままスキー場に向かう。途中でやはり路肩の雪の中に突っ込んでいる車を見た。

 

幸い今日も良いスポットに車を停められた。スタンプアレーの駐車場で30cmくらいの積雪である。久しぶりの深い新雪で新しいスキーを試せる。

齋藤さんの車が来ないがそのまま先に滑り出すことにした。律儀な菊池さんは少し彼らを待つという。

 

まだ雪が降っていて、上のほうは視界が悪く開いていない、しかしスタンプアレーとマンボが良い状態である。原ちゃんは1本滑って休み、佐野さんは2本で休み。確かめるようにニュースキーに乗ってみる。だんだんと特性が分かってくる。しっかりと体重を乗せられ安定感がある。

一人で滑っていると、ちょうどフェースリフトが開いた。裏側は閉まっているので表を下りる。滑り出しの斜面は雪が付いていなかったが、後半はまだ新雪が残っている。

いくぶん重い雪にストックリーが浮いてくれる。



空元気の原ちゃんと、ゲレンデで仕事中の齋藤さん
、一番元気な菊池さん。

 

10時半に休憩でマッコイステーションに行くと全員が集合していた。休憩後、石山さん、中野さんを案内してマンボを一本下りる。二人は初心者のスノーボーダーであるがこの位の中級コースをゆっくり下りるには問題なさそうである。


飲みながら天候待ち、また激しく降ってきた

昼休みを挟み、スタンプアレーの滑り込まれた雪が次第に小さな瘤状になってきた。その細かい瘤を1瘤1ターンで膝を柔らかく使い次々と乗り越えていく。これが面白い。ニュースキーは今までのより回転径が小さく小回りが効くモデルである。雪は良いし、慣れてくるにしたがい、ショートターンの好きな私の滑りにあってくる。

 

スキーには157・72・106、R11.6とある。その意味は157cmの長さで、先端部の幅が11.8cm、中央部が7.2cm、テールが10.6cm、カーブスキーの側面の曲線で自然に曲がっていく直径が11.6メートルという意味である。これはかなりショートターン用のフリースキーである。

 

またいっそう激しく雪が降り出し寒くなってきた、リフトの上で齋藤さんが言う。「遭難した時に歌う歌を知っていますか?」「やーれん、そうなん、そうなん、そうなん、そうなん。はいはい!」

ちょっと付いていけません。

齋藤さん我々の中では駄洒落のおじさんであるが、社会的には結構地位ある人。昨日、齋藤さんのオフィスに泥棒がはいり、コンピューターが盗まれたと言う連絡がはいった。私なら飛んで帰るが、齋藤さんはその時から電話に出なくなった。

いやいや、きっと齋藤さんのこと、電話に出なくても対処法を考えていたのであろう。男は黙って仕事する。でも結局捕まってゲレンデで長い電話のやり取りをしていた。

齋藤さん、そういう時 歌う歌、知っていますか?
「やーれん、とうなん、とうなん、とうなん、とうなん。はいはい!」
 

3時まで滑り、皆でスタンピアレーを滑り降りる。原ちゃんも20ターンは出来るが、20ターンくらいで一息付いての休み休みのスキーであるが短い間なら華麗に滑っている。



元気な菊池さんとタフおじさん齋藤さん。   スタンプアレーの駐車場を目指す原ちゃんと佐野さん

 

佐野さんは夕方のカレッジフットボールが見たいらしく、菊池さんが明日送ってくれるというので残ることになり、私と原ちゃんで帰る事になった。


道路状態は悪い。今日は午後からは雪が止むと聞いていたが未だに降っている。道路は所々凍結している。氷点下なので何処まで降っているか分からないが、395のフリーウエーに出るまでが問題である。自分的には96パーセントはチェーンをしなくても無事に下りられる自信はあるがスノーチェーンを履いたらそれが99%になる。わずか3%の違いであるが、ここは決断の時である。

菊池さんに街まで送ってもらいチェーンを買ってきて装着して4時半に出発する。

雪は395号線に入ったら降っていなかったが、道路はクローリーレークまで凍結していた。

 

マンモスから戻るとニュースでマンモスに昨日12インチの雪が降ったと放送していた。日本では円高が進み一時一ドル84円台が出てしまった。鳩山政権もオバマ政権も円高、ドル安に対処できていない。ドルを稼いで生計を立てている我々にはだんだんと効いてくる切実な問題である。

 

事業仕分けで捻出された金額は今現在、1兆7600億円で、これは一度だけの節約である。マニュフェストで訴えてきた子供手当て、高速道路無料化などを実行するには毎年7兆円の財源が必要だという。事業仕分けで国民の賛同を受けていると言っているが、この金額の差はすべて赤字になり、仕分け作業自体が、もともと反自民を印象付けるための財源なきマニフェスト実現のためのパフォーマンスに過ぎないと言える。
さらにはマニュフェストで公約したガソリン税の廃止、それに変わり環境税をかけると言う。一世帯あたりの負担は1127円の増というが、車を持たない家庭にとり4千500円以上の増になる。私が民主党を批判するのは増税なき政策はあり得ないのに選挙に勝つため、増税無し、国民の負担を減らす友愛の政策と、都合の良い反自民色のマニュフェストを並べたからである。それらのマニュフェストを実行するには結局増税をしなければならないことは初めから分かっていた事である。官僚を排除するのならそれ以上の実現可能なバランスよい政策を出さなければ意味がない。
麻生前総理が一年ほど前に辞任していたら、ここまで自民党が議席を失うことはなかっただろう。自民党が良いとは言っていないが、大勢の新人議員に初めての大臣達で、民主党がやっていることはまだまだ素人の政治であると思う。

齋藤さんは政治色を持ち込むと読者が減ると忠告してくれるが、やっぱり国民よ騙されるなと言いたいのである。もう騙されてしまったけどね。

 

ローカルの山も30cmの雪が降り通勤の折に真っ白になった山々を見ることができる。

もう、明日から師走である。